私の実父が突然ラーメンを作ろうと思い立ち、鶏ガラまで買ってきて出汁を取っていました。
普段は料理をしませんが、昭和半ば生まれの私のオヤジは気まぐれで、突然母の仕事場である台所に踏み入ったかと思うと、冷蔵庫にあるものを手当たり次第使い、味の元と醤油とごま油を盲信し、何を作るにもとりあえず隠し味(?)に“カレー粉”を入れ、最後は片栗粉でとろみを付けます。
そして、作るもの作って「美味しい」と言われたら満足し、後片付けはいつも母、という具合です。
父は出汁を取っていた鍋の火を止めて、トイレへ。
そこへ、出掛けていた母(天然!)がタイミング良く(いや悪く)戻って来ました。
台所の様子を見た母は
「まーた角煮でも作ったな?片付けもしないで…」
そして…
流した。
母に美味しいラーメンを食べさせる予定だった父がトイレから戻って来て目にしたものは
“綺麗になった鍋” と “ザルに上げられた出枯らしの鶏ガラ”だけ…
母に散々文句を言ったあと、父は仕方なく残された鶏ガラで二番出汁を取ったそうな…
ち〜ん
お母さん、実はわざとだったりして…