巧妙化する次男の嘘

ここのところ、次男の突発的な嘘に悩んでいる嘉藤です。

原因の一つが自分であることは自覚していますが、以前とは様子が違って来ており、少し心配しています。

そろばん教室をサボり続けていたのにもかかわらず、行っていると誤魔化していたことが一つ、学校の日記の宿題をやっていないのにやったと言っていたことが一つ、もう一つは、学校の帰りが遅くなった理由を尋ねたのに事実と異なることを報告したことです。

どの内容も大した嘘ではないように見えますが、小学6年生になって知恵がついて来たためか、嘘がバレないように裏工作するようになり、後味の悪さが拭いきれません。

そろばん教室の話

まず、そろばん教室は1ヶ月ほどサボっていたそうなのですが、そろばんのある日はそろばん道具を持って自転車で出かけ、そろばんが終わったくらいの時刻に帰宅していたため、きちんと行っているものだと思い込んで疑いもしていませんでしたが、ある日そろばん教室の先生から電話があり、『次男君は元気ですか?』と言われて唖然としました。

先生は、今年の前半に次男が不明熱で学校を何十日も休んだり、入院したりしたこともあったので、次男がまた体調を崩しているものだとばかり思っていたとおっしゃっていました。

これを聞いて居ても立っても居られなくなった私は、この日のこの時間もそろばんに行っているはずの次男を探しに行きました。

すると、そろばんのカバンを背負った次男が自転車を漕いで隣の町内をうろついているのを発見しました。

次男の顔は明らかに「まずい」といった表情で、私は車だったので「そろばんは?…すぐに家に戻りなさい」とだけ言って先に帰りました。

自転車で3分ほどの距離であるのに、次男が帰宅するまでには10分以上掛かりました。

怒られるのが怖くて、言い訳を必死に考えていたようでした。

先に先生と電話で話した様子だと、半年休んだブランクによって暗算と珠算についていけなくなって、自信を喪失しているようだということでした。

ここ最近、私の仕事が5時までになったこともサボりやすくなった一因だと思います。

帰宅後、サボった理由を聞くと、最初は「先生が隣の子が喋っているのに次男に注意してくるのが嫌だ」というようなことを言っていましたが、先生に聞いたことを尋ねてみると、「それもある」と言いました。

私はこの時点で「そろばんやめるかい?」と聞いたのですが、次男は『やめるのは嫌だ』と言いました。

私は学校の先生にやりたくないことを押し付けられて育ったので、自分の子供には押し付けないようにと心掛けていたつもりでしたし、自分の経験を子供達にもちょくちょく話して聞かせてたのですが、「三級まで取ったら資格の欄に書けるから、それまでは頑張った方がいいよ」とは話していて、自分では押し付けたつもりではないけれど、次男は押し付けに感じていたのだなと思いました。

現にこの時に次男の口から出た言葉が、『三級取る前にやめたらもったいないから頑張る』というものです。この時に、私からも夫からも「無理して続けなくてもいいんだよ!」「辞めていいんだよ?」と再三に渡って退室を勧めてみたのですが、『そう言われるとやめるのいやなんだよなぁ』とか言って、また頑張ることになりました。

次の教室の時は、夜に特別練習をしてくれるとのことで、次男のわからないところを教えてもらい、その日は『わかるようになった』と言っていたのですが、それも長くは続かず、結局それから二週間後の朝に、『…やっぱりそろばんに行きたくない…やめる。』と言うのでやめました。

長男は中学入学前に珠算3級と暗算2級を取ってそろばん教室をやめました。

次男も中学入学前までは続けるつもりだったのですが、あと半年が長くて辛いと言うことでした。珠算5級、暗算3級でした。

そろばんに行きたくなさそうにしていたのは今回が初めてではなかったので、その都度「やめていいんだよ」と声をかけて来たのですが、その言葉を言葉通りに受け取ることが次男には難しかったようで、自分の気持ちよりも親の考えているであろうことを優先して、親のために無理に続けていたのでした。

「次男がやりたくないと思っていることをお父さんもお母さんも無理やりやらせたくないんだからね」と話して終わりましたが、この言葉を言葉通りに受け取ってくれたかどうか…。

とりあえず、肩の荷が一つ降りて少し楽になったようではありました。

日記の宿題の話

その後それほど間を置かずに、今度は次男が学校の日記の宿題をやって行っていなかったことが判明しました。

担任の先生に「次男君、お家で日記書いていますか?」と聞かれて、ちゃんと書いているものだと思っていたものの、書いている様子をそういえば最近全然見ていないかもと思い、なんとなく「…え、書いて、いない…と思います」と咄嗟に答えたのですが、先生の口からも「最近全然書いて来ていなくて。以前書きたくないなら書かなくても良いよと言ったのですが、本人が書くと言っていたので…」というようなことを言われました。

「すみません。帰ってきたら声をかけてみます。」と言って電話を切ったのですが、この前日、次男は私が聞いたわけでもないのに『もう日記書いてランドセルに入れたよ』と私に教えてくれており、「へぇ!早いね(^^)偉いじゃん」と言って、その後の『ゲームしていい?』の問いに「いいよ!」と返事をしていました。

にもかかわらず、次男の日記帳が部屋に置き去りにされているのを発見してしまいました。

もう一ヶ月以上日付が止まっていました。

次男の帰宅後、「今日日記持って行ったの?」と聞いたら『持って行った』と言った次男に、部屋で留守番をしていた日記帳を手渡すと、次男の表情が一瞬でこわばりました。

「なんで聞いてもいないのに日記やったって嘘ついたの?」

と聞きましたが、固まったまま何も答えられなくなりました。

次男の脳内はおそらくパニックだったと思います。

誤魔化しても必ずバレることや、やらないよりもやってないのにやったと嘘をつくことの方が悪いと言うようなことももう何十回も言って聞かせているので、本人も頭ではいけないとわかっているようなのですが、次男の自信のなさ、白黒思考、恐怖の鬼婆(私です)、虚栄心など、いろいろな要素が絡み合って反射的に嘘で誤魔化す癖がついてしまったのではないかと感じています。

ここでも、「やめてもいいよ」と言われているのに自分で『やる』と言っていることが引っかかり、「なんでめんどくさくてやらないのに先生に『やる』って言ったわけ?」と聞いたら、私が長男や次男の今までの日記帳を預かって保管していることを挙げて、『思い出になるから…』と言いました。

ここでも私が次男にストレスを掛けていたのか…。

お母さんが喜ぶとか怒るとかが基準になっちゃっている。

そしてこの時も、「日記もそろばんもやりたくないのが次男だし、習字が上手で小さい子に優しくできるのも次男だよ。人間はいいところと悪いところでできてるんだから、全部を上手くやろうとしても疲れるだけだよ。やりたくないなら、休んでいいんだよ」と言いました。

やめたいと言えないから休んだりやらなかったりしてしまう。

今書きながら、次男は無理して頑張り過ぎていたということなのだと感じています。

やらなきゃならないという思いが強過ぎて逆にできなくなるのは、身に覚えがあるのでよくわかります。

「やめてもいいよ」とは言っていたけれど、頑張っていることに対して「頑張っているね」とねぎらってあげる言葉かけが足りなかったのかもしれません。

最近は、時々サボりながらも書いていってるようです(笑)

やるかやらないかじゃなくて、“やるけど時々ちょっと休む”というゆるさこそが、長く続ける秘訣なんだと思っています。

学校から帰るのが遅くなった話

先日、次男が学校を出た時間を知らせるメールから、一時間半後に帰宅しました。

普段は20分ほどで着くため、帰宅が遅れた理由を聞くと、『〇〇(クラスメートの名前)が鍵を落としたから一緒に探していた』と言いました。

こういう場合何が正解なのか私にはわかりませんが、なんとなくこの理由に違和感があったので問い詰めてしまいました。

鍵は見つからなかったと言ったので、「〇〇君の家に電話かけて聞いていい?」と聞くと、『〇〇の家の電話知ってるの?』と聞いて来ました。

シレッと「知ってるよ(本当は知らないけど)」と答えたら、『あーあ、また次男嘘ついちゃった…最悪だ』と言って白状しました。

無くしたのは自分がランドセルに付けていたキーホルダーで、帰宅途中に落として探していたそうです。

なぜわざわざ嘘をついたかというと、「そのキーホルダーはお友達から貰ったものだったこと」と、「大切にしていないと叱られると思ったから」という二つの理由からだと言いました。

次男には以前盗み癖があり、その時に、盗むのはもちろん人から物をもらうのもダメだときつく言っており、欲しいものは自分でお金を貯めて買うようにと話していたので、私に内緒で貰ったものを無くしたとは言えなかったようなのです。

そのことを、クラスメートの、あまり一緒に遊んでいない子の名前を出すことで、私が電話番号を知らず、確認されなさそうだというところまで頭を働かせていたのです。

それを聞いて、次男のほっぺたを引っ叩いてしまいました。

関係ない子を巻き込んで誤魔化そうとしたことが許せませんでした。

怒られるのが怖くて嫌なのに、一番最悪な怒られ方をする方法を選んでいるじゃないかと言いました。

でも、後々冷静になってやっと気がついたのですが、次男の嘘は癖というか、反射のようなものなのではないかと思いました。

怒られることを回避するために、脳を通さずに咄嗟に出てしまう衝動なのではないかと。

治したいのに治らなくてとても困っているのに、私がガミガミ怒るからどんどん自信が喪失して、悪循環に陥っているのではないかと。

次男に「なぜ嘘をついてしまうのだと思う?」と聞いてみると、『ストレスがたまって嘘をついちゃうんだと思う』と言いました。

掘り下げて聞いていくと、ダメだと思ってもやってしまうこと(またはやらなければいけないのにやらないこと)があると、自分の脳内で“またやっちゃった”という後悔の念が生まれ、それが頭の中で膨らんでストレスがかかり、嘘をついてしまうのではないかということでした。

次男が自分の言葉で話してくれたので、「なるほど!」と思いました。

これからもわざとじゃなくても嘘をついちゃうことが出てくると思うけど、それに気がついた時点で『ごめん嘘ついちゃった』って言えるように頑張ろうという話になりました。

ゲームで負けたりすると癇癪を起こし、ギャーギャー叫んだり、口汚く罵ったり、かかとで床を強く踏みつけたりするので、「気持ちを言葉で現しなさい!」「言葉を使いなさい!」と根気よく声を掛け続けている毎日ですが、この衝動に自分で気付けるような方法を一緒に見つけていきたいと思います。

私の鬼婆スイッチも一緒に克服するためにも。

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