泣きながら帰って来た長男

長男が泣きながら帰って来ました。

ランドセルを放り投げ、二階にドスドスと音を立てながら上がって行ったかと思うとすぐに降りて来たので、「お友達と喧嘩でもしたのかい?」と聞くと、『雪玉を4〜5発ぶつけられてお腹にキックされて・・・息ができなくなった』と言いながら泣きました。

これは大変だと思いながらも、(いきなり雪玉をそんなにぶつけてきてみぞおちにキックなんてするかな・・・)と違和感を感じたので、「長男は何もしなかったの?」と聞くと、『何もしていない』との返答が。

「向こうからやってきたのはわかったけど、本当に何もしていない?雪玉を投げ返したり、叩き返したりはしなかった?」と再三に渡って確認しましたが、『やってない』の一辺倒。

『その子がなぜキックをしてきたのかもわからないの?』と聞いても『うん』としか言いません。

「じゃあ先生に連絡入れるね。明日その子にも何があったか聞くことになるから、本当のことがわかるよ。本当にお母さんに言ってないことはないんだよね?」と最後の忠告をしましたが、長男はぶれることなく『何もやってない』ことを訴え続けました。

元来私が叱りすぎるのが原因で、やったのに自首できずにあとでバレて余計に叱られることを繰り返していた長男。

最近は自分から話してごめんなさいが言えるようになっていたので、すっかり安心しきっていました。

長男が何もしていないなら話は早い。

かわいそうに・・・わかったよ。お母さんが先生に相談するからね!

学校に行きたくないと言う長男に、みぞおちに蹴りを入れてきたクラスメイトがいる教室に明日も普通に行きなさいとは言えません。

長男の言葉をそのまま担任の先生に電話で伝えました。

担任へ報告

夕方学校に電話を入れました。

長男が話してくれた下校途中の出来事をそのまま先生に伝えます。

そして、「明日長男からその子になぜそんなことをしたのか聞いてみるように言ったので、様子を見ておいてもらえませんか」と伝えると、先生は『この件は私が預かります。息が止まるほどのキックは許せません。明日二人に聞いてみます。長男くんのことは私が守りますのでご安心ください』と言って下さいました。

自分が求めていた頼もしい言葉が先生の口から出たので、うっかり泣いてしまいました・・・。

長男にもそのことを伝えると、少し表情が明るくなりました。親も先生も味方だとわかって安心したのだと思います。

先生が守ってくれるから、安心して学校に行きなさい」と伝えました。

ですが、一方の話だけを聞いていると、ことの真相は見えてこないことは自ら何度も経験済みでしたので、「明日その子に聞いてみないと真相はわからない」と思っているつもりでした。

でも、長男の言葉を信じたいばっかりに、長男の言うことが真実だと自分が思い込んでいたことを翌日に思い知ることになります。

嘘と隠し事が身の毛もよだつほど嫌いな私に、長男は嘘と隠し事をしていました。

ことの真相

翌日。

長男は思いの外スッキリしながら登校して行きました。

先生が公平な判断をしてくれると言う確信がありました。親としても安心して学校に送り出せることは大変ありがたいことだと痛感した朝でした。

そして夕刻。帰宅した長男にどうなったかを聞いてみました。

長男『仲直りした・・・。〇〇(友達)が先に呼ばれて、あとで俺(長男)が呼ばれて先生のところに行ったら〇〇が泣いてた。』

私「お腹にキックされたことは謝ってくれたんだね?」

長男『うん

私「それから?どうして蹴ったか教えてくれた?」

長男『・・・俺がパンチしたから・・・

私「・・・・・・・・・ハイ?」

長男『(長男泣きながら)〇〇(友達)が先に雪をたくさんかけてきたからムカついて・・・硬い雪玉(自分で作った柔らかいものではなく、除雪機が剥がしていった圧雪路の雪の破片。硬い。)を3回くらいぶつけた

私「・・・」

長男『それで〇〇(友達)も雪玉(自分で作った柔らかいやつ)を投げ返してきて・・・仕返しに3回くらいパンチしたら、腹にキックされた

私「(私 フルフル震えながら)なんで昨日言わないのよ・・・」

長男『・・・

私「・・・」

長男『お母さんが悲しむと思ったから・・・(泣)

私「・・・嘘つかれた方が余計悲しいわ。どうして昨日何回も聞いた時に本当のこと言わなかったの?お母さんが嘘と隠し事が大嫌いだって何度も言ってるから知ってるよね?嘘がバレた時の方が余計怒られるのわかるでしょ?自分がやったことは何も言わないで、〇〇くんがやったことだけお母さんに話すなんてずるいよ。最初に雪かけられた時に「やめて」って口で言えば済むことでしょう?手を出した時点で長男も同罪!硬い雪ぶつけて三回もパンチしたら蹴っ飛ばしたくなるのも当たり前でしょう!!」

長男『(号泣)ごめんなさい・・・

逆鱗に触れられて久々にまくし立ててしまいました。学校で解決してきているのに家でまたお母さんに怒られて泣いて。長男にはかわいそうなことをしたと冷静になってから反省しますが、渦中は頭に血が上って思考が停止するダメな私・・・

こういうことは今回が初めてではありません。私に叱られるのを回避したくて言葉が出ないと言われたことがあります。ダメだとわかっているのに喉から言葉が出なくなるのだと・・・

「ごめん長男。でも長男には嘘をついたり隠し事はして欲しくない・・・」

(私がこうやって感情的に怒るから、それが嫌で本当のことが言えないんだよね。わかってる。長男に本当のことを言えと言う前に、私が穏やかに聞ける姿勢を身につけるのが先だよね・・・)

わかっているつもりでも、どうしても嘘と隠し事には拒絶反応が出てしまいます。

そうこうしているうちに学校から私のスマホに入電。

もちろん長男の担任からでした。

担任は、順を追ってことの経緯を説明してくれました。

●はじめに雪をかけてきたのはお友達の〇〇くん

●それに腹を立てて雪の塊を3回ぶつけたのは長男

●自分で作った雪玉でお友達も応戦

●エスカレートして長男からパンチ3発

●お友達からみぞおちにとどめの一撃(キック)

●朝一にこれらのことを双方から聞いて、お互い謝って仲直り済み

とのことでした。

長男が雪をぶつけたこととパンチをお見舞いしたことを先ほど本人の口から聞いた旨を告げ、普段私がきつく叱りすぎているせいで、長男がしたことを私に話すのが恐かったのだと思うと先生に伝えると、先生は長男の気持ちを汲んでくれて、嘘をついたわけではないと思うと言ってくれました。

私が過剰に反応しすぎてしまう「嘘」も、長男にとっては私に打たれすぎて脆くなった心を守るのに必要な防御方法なのかもしれません。

長男に嘘をつかせているのは、皮肉にも私自身だなんて・・・本末転倒にもほどがありますね。

自分で自分の首を絞めていた上に、長男まで巻き添えにしていることがわかってつらいですが、長男に謝ってきちんと自分に目を向けて、自らの振る舞いを修正していきたいと思います。

そして改めて、争い事は双方の言い分をきちんと聞いてから判断せねばと反省した次第です。

はぁ〜

まだまだ半人前までも行かない未熟な自分に自己嫌悪です。

ごめんね〇〇くん(お友達)・・・。

ごめんね長男・・・。

泣きながら帰ってきた長男…その後

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