息子の心の中

悲しい顔の絵

この記事のアイキャッチ画像は、長男が2年前に描いたものです。私に大きな声で怒鳴られたあと、二階で泣きながら描きました。裏には「ラーメンをこぼしてなく」「かべにラクガキしておこられた」と書いてあります。

まだ自分の気持ちをうまく言葉にできない長男が、得意の絵とつたない文章を使って、泣きながら自分の気持ちを紙に吐き出していました。

裏に書いた2つだけではなく、私から叱られたことが積み重なって苦しかったのだと思います。

その場で長男に貰ってからずっと台所のボードに貼っています。自分がこんな顔を描かせてしまったことを忘れることがないように。

私はすぐに頭に血が上る性格です。手をあげることはしませんが、大きな声で乱暴な言葉で怒鳴ってしまいます。父親譲りです。

「叱る」ではなく明らかに「怒る」です。自覚しています。

そして、負けず嫌いで完璧主義で周りの目を気にします。

自分が親になったら、しつけはビシッと厳しくしようと思っていました。ダメなものはダメだと厳しく言いつけていれば、こどもは言うことを聞くものだと思っていました。自分がそうやって育ってきたので、それが普通だと思っていたんです。

でも、私がしつけと思ってやっていたそれは「しつけ」ではなく「脅し」でした。

「しつけ」と「おどし」

大きな声で怒鳴ってやめさせたり、「〇〇したら△△させない」などと脅して制御しようとしていました。

こどもは好きなことに無我夢中になるものです。そんな当たり前のことが、自分に余裕がなくなると途端に頭から抜け落ちてしています。

夫とも良く話すのですが、自分たちがこどもの頃のことを思い出すと、「怒られたこと」は忘れないのに「なぜ怒られたか」は覚えていないことが多いんですよね。

こどもにも時間が経ってから「あの時どうして怒られたかわかる?」と聞くことがありますが、小さいうちはまずわかっていません。わかるようになってきたのは小学校に上がってからです。

私はただこどもに正しいことを教えたい一心でしたが、やり方を根本的に間違えていました。正しいことを教えるのに大きな声も乱暴な言葉も必要ありません。必要ないどころか弊害しかありません。

教えたかったことは怒られた恐怖にかき消されて身につかず、怒られた事実だけを長男の心に残してしまいました。

その結果、長男は悪いことをしても隠したり嘘をつくようになりました。睨みつけてくることもありました。

そのことでまた、うまく受け答えができない息子にたくさんのきつい言葉を大きな声で浴びせて泣かせました。

それも一度や二度ではありません。

自分でも抑えが効かなくなりました。

そんな自分が嫌で、息子を泣かせてその場で自分も一緒に泣くこともありました。

完全に自分のことしか見えていませんでした。

なぜ怒ってしまうのか

息子を泣かせたあとは、必ず後悔します。後悔するくらいならそんなに怒らなければいいのにと思いますよね。自分でもそう思うんです。

でも気付いた時には大声を張り上げてしまいます。

息子に悲しい顔をさせては後悔し、そんな自分はダメな母親だと反省して落ち込みます。

悪いのは息子ではなく、自分に余裕がないだけ。

朝の忙しい時間の癇癪、これから出掛けようと思っていた矢先にズボンに飲み物をこぼす、お客さんが来るからと整頓したはずの部屋を散らかしているのを目撃する、壁や絨毯に落書きを発見する、和室の障子が破けている、すぐにご飯を食べない、宿題をしない、片付けをしない、ゲームをやめない、お風呂に入りたがらない、歯磨きしたがらない、早く寝ない、早く起きない・・・

こうして文字に起こすと、どこの家でも普通に起こりうる当たり前の光景ですよね。

こんなことで、息子を必要以上に怒鳴りつけていたんです…というより今でもやってしまいます。

それから、息子が学校帰りに公園に向かって放尿をしているのを目撃し、一度だけ叩いてしまったことがありました。

まさか外で放尿するなんて思ってもいなかったので、ものすごくショックだったんです。どうしても我慢ができなくて仕方がなかったのかな、と今なら思いますが、あの時はそんな余裕は全くありませんでした。

「なんで外でおしっこしてるの!!学校でトイレに行ってから帰ってきなさい!!」と叫んで、長男の頭を叩きました。

長男の気持ちを聞きもせずに。長男の方が何倍もショックを受けたでしょう。とても後悔しています。

度重なる出来事を振り返ると、時間に余裕がないとき、私のペースが乱されるとき、常識から外れたことをしたとき、正直に謝らずに隠していたときに怒りのスイッチが入ることに気付きました。

「子どもは思い通りにならない」という言葉はそこら中で耳にしますが、私はこの言葉を上辺でしか理解していなかったのだと思います。

冷静になってから

時間が経つと、嫌でも冷静になります。

長男は言葉で気持ちを表現するのが苦手です。私はそんな長男を言葉攻めにして上から叱り、長男は貝のように押し黙っていました。

その様子がまた腹立たしくなり、「なんとか言いなさい!」なんて言ってしまっていましたが、わざとに黙っていたわけではないことが後々わかります。

長男は、「喋ろうとしているのに怖くて言葉が出なかった」と言いました。「頑張って話してもどうせわかってもらえない、悪ければさらに叱られると思っていた」と。

100%私が追い詰めたのが原因です。

一生懸命話してくれたその言葉がすごく重くて、胸が締め付けられました。

それからは、長男に気持ちをきちんと言葉で伝えてもらうように気をつけるようになりました。カッとして勢いで叱ってしまった時は、冷静になってから長男と面と向かって話をする時間を必ず取るようになりました。

長男がうまく言葉にできない時は、私が長男の気持ちを代弁します。

「お兄ちゃんは〇〇だと思ってこうしたんだよね」「うん」

「お兄ちゃんばっかり怒られてイヤだよね」「うん」

「優しいお母さんがいいよね」「うん」

「お母さん怖いよね」「うん」

「怒ってばかりでごめんね」「うん」

というように。

最後は長男が離れるまで抱きしめます。

ハグには不思議な力があります。何も語らなくても抱き締めるるだけで気持ちが落ち着きます。長男だけじゃなく、私自身の気持ちもです。次男が生まれてから、あまり長男を抱っこしていなかったことを思い出して、その隙間を埋めるようにギュッとしています。

子どもたちを傷付けないのが一番。

でも傷付けてしまったと思ったら、その都度気持ちを吐き出させてあげる。そしてその時は、一言もの申したくなってもグッとこらえて、息子の言葉を丸々受け止めるように気をつけています。

今では、長男は少しずつですが自分の気持ちを伝えてくれるようになりました。

私がすぐに変われないように、息子だってすぐには変われない。

でも、私が変われば息子も変わる。

そんな気がしてなりません。

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