長男迷子事件

我が家の長男は、今までに3回迷子になったことがあります。

今日は、当時の心境を書いてみようと思います。

1度目の迷子

長男が初めて迷子になったのは、千歳にある屋外型のアウトレットモールでした。建物は横に長く、たくさんのお店が並んで入っています。壁を共有した路面店という感じなので、別のお店に行くには一旦外に出て、個々のお店の入り口から店内に入ります。現在では140店舗以上あり、週末や祭日などはたくさんの人で賑わいます。

その日も例に漏れず週末で、ゴミゴミしていました。

次男はまだ小さかったのでベビーカーに乗せており、長男はトコトコと歩いていました。長男は好奇心が旺盛で、危険を察知したり用心するということが当時はまだできず、当然親に合わせて歩く訳もなく、目に映るものが気に入れば一目散に駆け寄って行きました。更に手を繋ぐのも嫌がる時期で、握っても振りほどいて逃げる有様でした。

何度も何度もそんなことを繰り返し、疲れとイライラがピークに達した頃に事件は勃発します。

少し前を歩いていたはずの長男の姿が、大人の陰に隠れて見えなくなったまま忽然と消えました。

見当たらなくなった付近の店舗を一軒一軒のぞき、走って先へ行ったり戻ったりしましたが一向に見当たりません。

「誰かに連れ去られていたらどうしよう・・・」

「道路に出て車に跳ねられでもしたら・・・」

と、いろいろな不安が頭をよぎります。

夫と二手に分かれて20分以上探しまわり、いよいよ迷子センターに相談しようと思った矢先、長男が係りの人と手を繋ぎ、道路を挟んだ駐車場エリアからこちらに向かって歩いて来ました。

呑気な長男は、親と離れて不安だった様子もなく、飄々と「ママだー!」と言いました・・・。駐車場エリアの一角にあるトレーニング施設にいたそうです。

…筋トレ?

二度目の迷子

二度目はデパートでした。

おもちゃ売り場から離れない息子にしびれを切らして「もう置いてくわ!」とスタスタ歩いて見えないところまで行き、そのまま戻るといなくなっていました。方々探していると、アナウンスがかかりました。長男自らサービスカウンターに行き、自分が迷子であることを伝えていました。

「お母さん」が迷子だったんだそうです(笑)

三度目の迷子

三度目は、札幌のお祭り会場でした。つい昨年のことです。

私の実母と長男・次男をお祭り会場に下ろし、私は駐車場に車を停めて、後から合流しようと思っていました。駐車場を見つけて車を停め、実母に電話を掛けている間に実母が長男を見失いました。人混みで思うように歩けず機嫌を損ねていたようで、一人でつかつか歩いて行ってしまったようでした。

札幌のお祭り会場は、まさに芋洗い状態・鮨詰め状態の混み様で、しかも夜宮に差し掛かる時間帯。

空はどんどん暗くなり、それに伴って祭り客はますます増えていきました。

私と母と次男は、早々に迷子センターに助けを求め、アナウンスを掛けてもらいました。お祭り会場に長男の名前が何度も響き渡ります。

1時間経ち、2時間経ち、いよいよ警察にも連絡することになりました。今日の長男の服装を聞かれたけど、思い出すのに時間がかかりました。入れ替わり立ち替わりしていた迷子の子を持つ親御さん達は、いつの間にか一人もいなくなりました。

このまま帰ってこなかったらどうしよう・・・一度目の時と同じ不安が駆け巡ります。悪い想像は一通りしました。端から端まで探し回りました。長男の方がもっと不安なはずだと思うと涙が止まりませんでした。

楽しいはずのお祭りが最悪の思い出になるかもしれない。そんな恐怖が私を覆いました。

お祭りになんて来なければ良かった、母にも悪いことをしたな・・・などと思いながら意気消沈して迷子センターに戻ると、警察官が長男らしき男の子を保護したとの連絡が入りました。

数分して、歩き疲れた長男が警官と一緒に戻って来ました。

ホッとすると涙が出るのはなぜなんでしょう。

長男の話によると、長男はおばあちゃんとはぐれた後から今までずっと歩いて探し回っていたようでした。アナウンスは聞こえていたようですが、迷子センターがわからなかったようです。周りの大人に聞くということまで頭が回らなかったのでしょう。必死に探し歩いている長男が目に浮かびました。私に「置いていくからね!」と言われた経験があるので、お母さんが置いて行ったんじゃないかと思ったとも言っていました。

私が胸をなでおろしながら涙を拭いている横で、母が長男に「今どんな気持ち?」と聞きました。長男は、

「ずーっと頑張って歩いて探してたから、ご褒美になんか買ってもらいたい気分」

と答えました。

私と母は目を合わせて一瞬止まってから、吹きました。

今思うこと

大変な思いをしましたが、今考えると私の育て方と長男の性格だと、長男が迷子にならないようになるためにはこの経験が必要不可欠だったと思うようになりました。

「百聞は一見に如かず」です。

私も長男も骨身に沁みました。実際にこの出来事の後から、長男は見えなくなるほど離れることはなくなりました。

この経験を経て、私が反省したのは以下の2点です。

1.小さいうちは何がなんでも目を離さないこと(当たり前すぎますね・・・)

2.人混みに行くときは、あらかじめ迷子になった時にどうするかをこどもと決めておくこと

・・・そもそもお祭りのようなものすごい人混みに小さい子を連れて行かなければいいだけの話なんですがね・・・。

我が家ではその後、迷子になったらその場を離れず(お店の中ではぐれたらそのお店から出ない)、すぐに近くの大人(子連れのお母さん推奨)に知らせなさいと打ち合わせするようになりました。

我が家の長男のように好奇心が旺盛で、自分でなんとかしようと思うお子さんをお持ちの親御さんは、参考にしてみてください。

ちなみに我が家の次男坊は、迷子になった途端に泣き叫ぶのですぐに見つかります(笑)

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