なんだか近頃いろんなことをいっぺんにやらねばならない機会が多く、全然筆が(正確には“指”(タイピング))が進まない嘉藤です。
パソコン(正確には“iPad”)に向かう時間がなかなか取れず、夜更かししようにも眠気に勝てないこのアラフォーの肉体を奮い立たせての久々のブログ更新です。
このブランクの期間中に、先日書いた“オバハンvs店長”の話に進展がありましたので、今回はその話を。
実はあの後、例のクレームオバさんは店長と徹底的に喧嘩してしまい、最終的にお店を出入り禁止になってしまいました。
なんでそんなことを知っているのかといいますと、実はそのオバさん、なんと私が現在働いている職場にくる常連さんだったのです!※最近働き出しました。最初に店長とのバトルを目撃した時点ではまだ見知らぬオバさんでした。
しかも私、そのオバさんの担当みたいになってまして…(笑)来る度にオバさん本人からいろいろなことを聞かされている訳であります。
しかしまぁなんという偶然でしょう。
たまたまネタにしてしまった本人が、あろうことか記事を書いている私のいる職場の常連で、しかも私が担当することになるなんて(笑)
初めて職場でこのおばさんと挨拶を交わした時は『これは記事にしろということでよろしいですよね神様!』と言った心境でした。
まぁそうでなくてもオバさんは自分で自分の状況を喋り散らしているので、その場にいる他の人達にも丸聞こえなんですけどね(^^;)
で、聞くところによると、どうやら自分の買った商品が腐っていたので文句(苦情?)を言いにお店に行ったそうなんですが、返品か返金してもらってさっさと帰って来れば良かったものを、随分と長いことお店に居座って長々と喋り倒してきたそうでした。
現に自分でも『それは私が悪かった』と言っていました(笑)
お店としても、他のお客様のいる店内において、みんなに聞こえるような声でくどくどと文句を言われながら何時間もお店に居座られたらたまったものではなかったでしょう。
結果、店長はオバさんを出入り禁止にすることに決めました。
私は店長の話は聞いていませんが、オバさんの話だけ聞いていると、少し気の毒にも思えました。
というのも、そのオバさんの境遇が、以前に私が妄想で書いたものと同じだったからです。
歳は70代、夫には20〜30年前に先立たれ、子どもはいるが独立しているため自分は現在独居で、生活保護を受けて暮らしている。
その境遇を聞いてから、私にはオバさんの背中に覆いかぶさる『淋しい』という思いが見えてくるのです。
家に帰っても誰もいない。
仲の良い友人もいない。
こどもも滅多に帰ってこない。
金銭的にも苦しくて心にも余裕がない。
なんのために生きているのかわからない…。
オバさんは、商品が腐っていることを理由にしてお店に居座ってしまったけれど、それはあくまでも建前で、オバさんはただ話を聞いてもらいたかっただけではないかと思いました。
だって、オバさんは出入り禁止になって困っているのですから。
自業自得といえば簡単ですが、接客ってそんなに冷淡なもので良いのでしょうか?
クレーマーは上手に対処すれば良い顧客になるという話の意味が少しだけわかった気がします。
オバさんは口が達者だから次から次から文句が出てくるし、帰れと言ってもなかなか帰らず店長の業務に支障は出るし、オバさんの境遇なんて知ったことかと思うのは当然といえば当然なんですが、そう言ってしまうと、人間の良さってなんなんだろうと思えてきてしまうのです。
私が初めて就職した職場で、突然事務所に現れて大声でクレームを叫んでいるおじさんの話を、私のその時の直属の上司が最後まで遮ることなく真摯に聞き、すっかりおじさんの怒りを鎮めてしまったことがありました。
そのあと、そのおじさんから上司へ名指しで電話が入るようになりました。
それを目の当たりにしたときに、『あぁこの人の部下になれて良かった』と心の底から思いました。
最高にかっこよかった。
私達のことも全力で守ってくれる漢気あるその上司は、コミュニケーション能力が桁外れでした。
私と初めて会った時のこともしっかりと覚えてくれているし、一度か二度会っただけの人の名前などもきちんと記憶しています。
私の中では、接客業のイロハはあの上司の姿そのものです。
上司のようにうまくはできないけれど、オバさんが私の職場に来て私に話をしてくれるなら、あの時の上司のように、遮ることなくきちんと聞いてあげたいと思って接しています。
今の職場で働き出してまだひと月ですが、オバさんは私と会って3日目には私の名前を覚えてくれました。
「死にたい」と言って泣かれ、手を握って背中をさすったこともありました。
先日は、『辞めないでね。イジめたりしないから!(笑)』と言われました。
対応の仕方次第で人間は如何様にも変化するものです。
面倒だな、イヤだな、という気持ちは相手にも必ず伝わります。
そんな時こそ満面の笑みで!
ダイエットに次ぐ近頃の抱負です(笑)