じさまと大ゲンカ!泣き叫ぶ私と謝る父!遅咲きの反抗期

私の父は“自分が絶対!妻も子どもも黙って俺の言うことを聞け!”というタイプです。

私たちのミスには非常に厳しく、自分には甘々です。

実家の裏口の戸が開きっぱなしになっていたのを見るや母に怒鳴り散らし、「さっきお父さんが漬物取りに行った時に閉め忘れたんでしょ!お母さんそっち行ってないよ!」と私が言うと、ヘラっと笑って「そうだったか?」と誤魔化します。

何かにつけて私たちのせいだと決め付けました。怒鳴られるので我慢しましたが、内心納得いっていないのでモヤモヤが残ります。

でも父は、何か問題が起きると必ず助けてくれました。

高校生の頃、街なかに停めていた自転車が盗まれたことがありました。

その時の私の頭の中にはまず「ヤバイな…完璧お父さんに怒られる」ということが浮かびました。

盗んだ人間が悪いにも関わらず自分が叱られるのがわかっていたので、方々探し回り、その日のうちに駅で自分の自転車に他人の鍵が掛けてあるのを発見しました。

サドル下にもともと付いている鍵が、どうにかすれば簡単に外れるらしいと知ったのはもっとずっと後のことです。

家に戻ると案の定「なんでそんなところにとめておいたんだ!」と怒鳴られました。

内心「なんでって…自転車置き場に自転車停めて何が悪いの」と思いながらも、物心着いてから毎度のことなんでスルー。

駅で見つけた。知らない鍵が掛けられてた。

と伝えると、「明日の朝行くぞ!」と駅まで一緒に行ってくれました。

防犯登録のシールは剥がされていましたが、私にしかわからない傷やヘコミがあったのですぐにわかりました。

父は、後輪につけられていた頑丈な鍵を商売道具で簡単に切断し、犯人が来るのを待ちました。

90kgのガタイの良い中年オヤジです。父に泣かされたイトコも1人や2人ではありません。

「とりあえずお前は学校に行け」と言われたので父を残して登校しましたが、結局犯人は現れなかったそうです。

「イカツイおっさんが仁王立ちしているのを発見したから近づけなかったんじゃない?」と言ったら父は笑っていました。

そんな父ですから、極力私たちも怒らせないようにと気を使いながら生きていました。

理不尽だと思ったことにも、自分の意見が言いたいときにも、怒鳴られるのが怖くて言えませんでした。

だけどそれが普通だと思っていたし、不満にも思っていないつもりだったんですが、自分が子どもを産み、育児をして行く中でその弊害が顔を出しました。

優しいお母さんになるはずだったのに、私も父のように怒鳴ることで言うことを聞かせようとしました。

そんなことで言うことを聞くはずもない長男に、私は父と同じことを繰り返しました。

自分に余裕がなければない分だけ、怒りを長男にぶつけました。

それしかやり方を知らなかったんです。

長男と一緒に私も泣きました。

小さい次男も一緒に三人で泣きました。

長男ごめん…次男もごめん…こんなはずじゃなかったのに…。

夫に話し、このままじゃいけないと心療内科に通ったのもこの頃でした。

心療内科に通う少し前、自分の気持ちを整理しようと、忘れられない出来事や気持ちなんかをノートに書いていました。

親のことも書きました。

子どもにとっては親は絶対的な存在です。

親が間違っているわけがないと思っていたし、そもそも親に原因があるなんて考えたこともありませんでした。

でも、このノートを書いたことで、自分の親と自分の関係を俯瞰で見ることができるようになりました。

お父さんは子どもを自分の思い通りに動かす人。

お父さんはすぐに怒る人。

お母さんは子どもの気持ちを汲んでくれない人。

お母さんもすぐに怒る人。

同時に、お父さんとお母さんの性格は、おじいちゃんやおばあちゃんの影響を大きく受けたであろうということがわかりました。

そして、長男と次男は私の影響を多分に受けている…。

責任を感じました。

このままではいけないと思いました。

この連鎖を自分で止めねばと…もう子ども達に浴びせかけているけれど、きっとまだ間に合うはずだ、変わろう、と思いました。

「息子たちを“言いたいことが言える子”に」が現在の我が家の教育目標です。

父と初めての本気の喧嘩!頑固親父が謝った!

長男と次男が夏休みの時だったと思います。

私の実家に遊びに行った時に、長男と次男だけが数日泊まることになりました。

「泊まりたい!」が口癖の2人なので、準備も一応して行っており、そのまま何日か泊まりました。

数日後、私はスッキリとリフレッシュさせてもらい、清々しく息子たちを迎えに行きましたが、私の両親、特に父はストレスMAX!(それについてはよく分かる。ごめん。)

父はわがままな長男に怒鳴りました。

その後私にも「ちゃんと躾しないから言うことを聞かないんだ。ガツンと言わないからわがままに育つんだ!」と言いました。

この一言で私の我慢のスイッチが完全にバカになりました。

何も躾してないみたいに言わないで!!

毎日毎日大声で怒鳴りつけてるよ!

お父さんにそうやって育てられたからそれしかできない!

でもこんなのしつけじゃない!

脅して押さえ付けてるだけだ!調教だ!虐待だ!

お父さんのせいで毎日自己嫌悪に陥ってる!

お父さんのせいで今私と子どもたちが苦しい思いしてるんだよ!

と泣きながら絶叫しました。

子どもたちを連れてそのまま実家を出ました。

そんな状態で運転したら危ないから落ち着けと言われました。

父も母もビックリしていました。

「悪かった」と父が謝りました。

父のせいではないことはわかっていたけれど、あの時は抑えられませんでした。

私がぶつける相手は、私たちにぶつけてきた「父」でなければならなかったんです。

父が元気なうちに思いをぶつけることができて、私はラッキーでした。

その後しばらく父は私の様子を伺うようになりましたが、当の私は出すもの出してスッキリしたので後腐れはありません。

この経験で、「子どもたちの思いをそのまま受け止めてあげなくちゃ!」とあらためて思いました。

30代になってから反抗されたくないですからね(笑)

ま、何はともあれ感謝してますから!

いつもありがとうお父さん。

あ、もちろんお母さんもね(^^)

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