「育メン」という言葉をどう思いますか?
“育児に積極的に参加してくれる家庭的なお父さん”というニュアンスで個人的には捕まえていますが、世のお父さんたちはこの言葉をどのように受け取っているのでしょうか。
共働きが主流になっている現代においては、母親も仕事をしているにも関わらず、家事も育児も母親が一手に受け持つということに不公平感を感じてしまうのは至極当然のことです。
結婚や妊娠を期に退職した母親が家庭に入り、家事と育児をこなすのは自然の流れかも知れません。
でも、育児が一段落して母親が仕事を再開することにした時に、夫婦できちんと話し合いをしていないと、十中八九家事と育児はそのまま母親が続けることになります。
数時間のパートだとそれでも良いかも知れませんが、フルタイムで働いている場合は母親の負担は相当なものになります。
男性の方が稼ぎが良い場合が多いことも、女性が家事・育児を負担しなくてはいけないと気負う要因だと思います。
「俺の方が稼いでるんだから家事と育児はお前がやるのが当然だろ!」なんて言われたが最後、売り言葉に買い言葉で
「こっちは仕事に家事に育児に全部やってるのよ!あなたなんて職場から出れば自由だし、休みだってあるじゃないの!こっちは外で働いて帰ってきても、帰ってきた家も職場みたいなものなのよ!あなたは家を「休む場所」だと思っているみたいだけれど、私は仕事して帰ってきたら、今度は家で炊事・洗濯・掃除・風呂の準備して、子どもを迎えに行って、宿題みて、ご飯食べさせてお風呂入れて、早寝早起きさせて、あなたの晩酌用意して、お弁当も作って、それを365日毎日、しかもタダでやってるのよ!あなたにそれができるの?!」
なんて言ってしまい、双方エキサイトして収集がつかなくなってしまいます。
でも、そういった見解の違いは、そもそも話し合いが少ないことが一番の要因だと思います。
きっと、子どものことを何もしてくれないように見えるお父さんだって、ちゃんと話し合えばわかってくれると思うのです。
誤解を与えてしまうかも知れませんが、そういうお父さんにしてしまったのはお母さんにも原因があるように思います。
お母さんが頑張りすぎて、お父さんに付け入る隙を与えていないという事はないですか?
お父さんにも役割を持ってもらう事で、お父さんも育児に参加しやすくなり、結果お母さんも負担が軽くなりますよ!
父親と母親
あちこちで見聞きする事ですが、母親は妊娠してから出産に至るまでの10ヶ月で体も心も変化し、自然と母親になる覚悟ができるようになりますが、父親はその間置いてきぼりになりやすいです。
確かにお父さんも、妊娠の報告を聞いて喜びと少しの不安に襲われたでしょう。
エコー写真の小さな小さな胎児を見てワクワクしたでしょう。
三ヶ月目あたりで起きる悪阻で苦しむ妻を励ましたでしょう。
少しずつ出てくるお腹を撫でながら話しかけたでしょう。
胎動で波打つお腹を見て驚いたでしょう。
切迫早産で入院した奥さんを何度も見舞った方もいるでしょう。
靴や靴下を履かせてあげたり脱がせてあげたりもしたかも知れませんね。
破水して急いで病院に連れて行った方もいるでしょう。
出産に立ち会い、へその緒を切った方もいるでしょう。
そして、生まれたばかりの小さくてか弱い我が子を恐る恐る腕に抱いた時、「自分はこの子の父親なんだ」という自覚がようやく小さく芽生えるように思います。
十月十日お腹で育てた母親と子どもとの距離感と、父親と子どもとの距離感は、逆立ちしたって詰められない距離なのです。
お父さんは何も言わないでしょうが、お母さんはそんなお父さんの少し寂しい気持ちを汲んであげてほしいと思うのです。
お父さんはおっぱいが出ません。
お父さんは四六時中一緒にはいられません。
四六時中一緒にいるお母さんはそれはそれでストレスが溜まるものですが、お母さんにしかできないことがどんどん増えて、お母さんと赤ちゃんとの距離はこれ以上ないほど詰まっていきます。
そんな二人を見ていて、お父さんがさみしく感じるのも無理ないのではないでしょうか。
そういった意味では、お父さんと子どもとの距離を遠ざけているのはお母さんだと思うのです。
慣れない日々の育児に追われ、夫への想いやりなんて持てないよ!と思うのはもの凄〜くわかります。
ですが、この最初の段階が育メンと無関心な父親との分かれ道のように思えてならないのです。
「自分がやりたい」、「自分でやった方が早い」、「任せられない」、と思う気持ちを抑え、お父さんがいるときはお父さんに出来ることをしてもらう。
お風呂に入れるときに赤ちゃんが泣いたからと言って諦めずに、繰り返し繰り返しやってもらいましょう。
毎日泣いていた赤ちゃんが泣かなくなった時、お父さんは自信をつけます。
こういったことの繰り返しが育メン育成には必要不可欠だと思っています。
黙ってても自分からなんでもやるパパなんてまずいないと思いましょう。
ママが道を作ってあげさえすれば、あとは少しずつやってくれるようになります。
そして、一度でもやってくれたらこれ以上ないくらいに褒めましょう!
普段やらない人なら尚更に、それはそれは大げさなくらい褒めちぎりましょう!
「たった一回じゃん!私は毎日やってるわ!」なんて思っていても、口に出したら二度とやってくれなくなるのでご注意を。
無関心に見えるパパも、やり方がわからないだけで本当は育メンかも知れませんよ(^^)
ママはパパを上手に頼って楽をして、パパには子どもと関わる楽しさを覚えてもらいましょう。
「やっぱりパパじゃなきゃダメだわ〜」は最強の殺し文句ですよ!笑